2009年7月8日水曜日

「アイーダ」~アムネリスの横顔~




 この秋、東京に「アイーダ」がやってきます。
四季の舞台の中で一番古い時代を背景に描かれるラブストーリーです。

今日は、このミュージカルに登場する一人の人物についてお話します。(私の独断と偏見で)
それは、アムネリス。

王女アムネリスは、さしずめ「エジプトのパリス ヒルトン」と言ったら良いでしょう。おしゃれに関しては彼女の右に出る者はいない。何せ『おしゃれは私の切り札』と言い切ってしまうくらい。
人にちやほやされることが生きがいのようで、少々おき楽な性格。
奴隷としてヌビアから連れてこられたアイーダが、王女であることを隠し、アムネリスの侍女として側に使えることになるが、婚約者のラダメスとのことを話すアムネリスにいつも優しく、暖かく接してくれるアイーダ。いつしか二人の間に友情と信頼関係が生まれてきます。
しかし、そんなアイーダとラダメスが親密になり、徐々に自分から遠ざかって行くにつれ疑心暗鬼に・・・・。
せっかく信頼し合えるようになって来たアイーダとアムネリス、愛していると信じていたはずのラダメスの心がどんどんアムネリスから離れて行く・・・・。
「どうしたらいいの」
そして物語の後半、エジプトを裏切ってしまったラダメスと恋敵ではあるが共に信頼し合えたアイーダに対し、最後の決断を下す場面では、それまでの印象が一変し、悲しみを押し殺し強い意志とプライドをもって、最後通告をする。
観ていて、ぐっと来てしまうシーンです。
 ファラオの娘として王女として「イシスの名にかけて」・・・。
最後の最後に才色兼備さを見ることができます。

もう一人、メレブというラダメスの召使が出てきますが、彼もアイーダ同様ヌビアから連れて来られた奴隷の一人。寛容なラダメスのおかげで王宮内で奴隷としては不自由なく生活をしていますが、自分の両親がエジプト人に殺されており、いつか仇をうってやろうと言う気持ちを心の中に抱いています。そのエジプト人であるラダメスとヌビアの王女アイーダの関係が深くなっていくにつれ、双方の板ばさみになって行くあたりも隠れた見所。

エジプトの歴史にもちょっと触れてみたくなるかも。

0 件のコメント:

コメントを投稿