2009年10月27日火曜日

アイーダ ~女神イシス~ オシリ神話より 

アイーダの劇中、アムネリスの台詞に出てくる、「女神イシス」について、お話します。
古代エジプト神話に「オシリス神話」と言うのがあります。

大筋はこんなお話です。

女神イシスの弟であり夫でもあるオシリスという神が、セトという邪神に惨殺されてしまいました。
セトは、その体をバラバラにしエジプト中にばら撒いてしまきました。
それを嘆き悲しんだイシスは、バラバラにされたオシリスの体を一つ一つ拾い集め、呪術によって来世の王として復活させました。
このことが、発端となり、女神イシス神は、『死者を来世で復活させることを司る神』、『死者=ミイラを守護するもの』として信じられたそうです。

アイーダの劇中、アムネリスの台詞の中に「イシスの神の娘」と言うシーンがありますが、オシリス神話を読んでみると、物語のラストシーンに秘められた中身が見えてきます。
アイーダの冒頭のシーンとエンティングをじっくり観ていると、女神イシスはアムネリスそのものであることも解ってきます。
これからアイーダを観ようと思っている人は、是非ともオシリス神話を読んで、イシスとアムネリスの関係を頭において観てみると、時空を越えたラブストーリーがより一層深い物語であることが解るのではと思います。




※オシリス神話については『古代エジプトの神々(松本 弥:編纂)』を参考といたしました。

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