2009年10月25日日曜日

アイーダ観劇日記 アムネリス編    

◇五東由衣さんのアムネリス◇

五東ファンの私にとっては、観たかった役。
3、4年前に友達3人で福岡アイーダを観に行った際、初めて五東由衣さんのアムネリスを観ました。
それ以来、2度めのアムネリス。
アイーダの中で、頭から離れずに残っているシーンと言うと、(他の人達も同じだと思うけど)ラダメスとアイーダを裁く場面です。
ずっと愛し続けてきたラダメスが、自分(アムネリス)ではなくアイーダに惹かれて行き,どんどん遠くへ行ってしまう。
本当なら、アイーダを憎み殺してしまうはず。
でも、アムネリスのことを唯一理解してくれたアイーダを心底憎めない。
裁きの場でのアムネリスは、兵士に荒っぽく扱われたアイーダを、
「その手を離しなさい。この者とて一国の王女です。」
そう言って静かにアイーダの腕をとります。
そして、アイーダが自分はどうなってもいいとアムネリスに懇願します。
「ラダメスを助けて、あなたなら出来るはずよ!」
「いいえ、できません。」
アムネリスは、冷酷に答えます。

そしてラダメスとアイーダに下された裁きは・・・。
アムネリスの言葉は・・・・・・。

『裏切り者をエジプトの砂の下に埋めよ、共に。』
何とも、辛い宣告です。
全てを失い、何ひとつ残らなかった。
アムネリスの心情を察するとたまりません。

そんな、複雑な思いを胸に抱くアムネリス役の五東さんは、とても気高く見えました。
前半は、ちょっとオキャンな王女、後半は、単なるお嬢様ではなく凛々しく気高い王女を、綺麗に演じていました。
そして、何よりも最後のシーンの曲についつい泣かされてしまいました。
IKnow The Truth(真実をみた)
待ち焦がれた結婚式のはずなのに、心はそれとは全く逆方向。
アムネリス(五東さん)の余りにも悲しげな歌声に、誰もが涙していました。
私もその一人。
悲しみを頬に浮かべ、それまでの思いを搾り出すように歌うその横顔は、それまでの五東由衣さんには、無かった表情。
過去にこんな五東さんを観た記憶がありません。

余談かもしれないけど、五東さんは、この曲(IKnow The Truth 真実をみた)と、ほぼ同じ内容の歌を別なミュージカルで歌っているのを思い出しました。
「The Winner Takes It All(勝者が全てを)」
そうです。あの「マンマ・ミーア!」です。
ほとんどと言うか歌の中身は全く一緒。
五東さんが、ここまで切なく悲しい曲を歌うと、誰もが涙にくれます。
この人の、深みのある柔らかな声には、人々の心を揺り動かされます。
この手の曲を歌うと五東さん世界一かも知れません。

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