2011年10月23日日曜日

夢から醒めた夢(2011.10.22札幌)


この週末は、ずっと雨。
寒さはさほどじゃないけど、朝も夜も雨、雨、雨。

昨日は、8月にLKを観て以来、ひさしぶりの観劇。
「夢から醒めた夢」
二年ぶりくらいでしょうか。
最後が京都だったかな?

とても好きな舞台。

でも・・・、
今回の夢醒めほど、つらい観劇はなかった。
病気になってから今までの間にあったいろんなことが、
頭に浮かび、苦しかった。

幕が上がった直後、夜の遊園地のシーン、ピエロやオモチャの兵隊、テンポのいい曲が聞こえているのに、どういうワケか気持ちが張りつめていて落ち着かない。
母親(白木美貴子さん)の目の前で、マコ(吉田千恵サン)が逝ってしまうシーンになると、
とてつもない悲しみが襲い、涙が止まらなくなった。
今まであんなに動揺したことなかったけど、昨日はどうかしちゃったの?ってくらい
酷かった・・・。

後半も、その辛さがおさまることがなく、涙が出そうになるたび大きく息を吸い、落ち着こうと必死。
でも、それが逆効果。
落ち着こうとすればするほど、込み上げてくる・・・。
結局、後半も泣きながら観劇。

この短い期間に、自分の人生観を大きく変える出来事があったせいで、
物語りの中、全てのものに反応してしまうんです。

夢の配達人が誘う夜の遊園地、ピコ(岡村美南サン)とマコ、悲しみにくれるマコの母、
霊界空港、未来を奪われた子供達、行き場を失ったメソ(有賀光一サン)・・・。
そしてグレーパスポート。

でも・・、辛くて苦しい観劇ではあったけど、希望も持てた。

グレーパスポート。

メソのように途中で人生を辞めた人は他にも沢山いる。
具体的には表現はしませんが、私の身近にもいました。

その人は、きっとグレーパスポートを持ち霊界空港でシロになるのを
待っていると思う。

どうしたらシロになるのか・・

昨日観ていて思ったコト。

私が日々きれいな心で、あるがまま、素直な生き方をしていれば、
その人のグレーはきっとシロくなるに違いない。
自分自身が清い気持ちを持ち続ければ、きっとその人に通じるはず・・。
今、その人の姿や形がなくても。

そんなふうに思うと、安らげる。

私はその人のために、今日の一歩、明日の一歩を踏み出す。
何年も先の将来よりも一番近い将来。


何度も観ている夢醒め。

自分の心理状態が投影され苦しさの残る舞台でもあったけど、
優しく温かい心も得た。

マコとマコの母親そしてピコ、ヤクザ、部長、暴走族・・・
かけがえのない人生を失ったのではなく、
かけがえのないものを得たんです。

私も、かけがえのない大切なものを得ました。
それは物理的にも精神的にもです。

「夢から醒めた夢」
ほんとうに、心に効く良薬です。

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