2012年1月11日水曜日

愛語の心

こんばんわ。

キンキンに冷えた一日でしたね。
寒がりな私は、この寒さニガテであります・・・・。
(北海道人ですが、寒いのキライです・・)


ところで、今、小林正観さんが書いた「すべてを味方、すべてが味方」と言う本を
読んでいます。
正観さんの本は以前ブログでもご紹介したことがありますが、
心を元気にしてくれる本をたくさん書いている方です。
その正観さんが書いた「すべてを味方、すべてが味方」に、ココロを打つお話があったので、
紹介します。


皆さん、良寛和尚って聞いた事ありませんか?
名前くらいなら聞いた事があると思います。
子供向けの昔話なんかにも出てくる、あの良寛さんことです。

どんな人にも、やさしい「言葉」とやさしい心で接しつづけた良寛和尚。
良寛和尚が生涯、大切にしていたものが「愛語の心」

愛「護」ではなく愛「語」です。

愛語とは、やさしい言葉をかけること。

良寛和尚は、生きているもの全てを大切にし、子供達にも慕われ、
日々楽しく平和に過ごしたと言われています。

良寛和尚の「愛語の心」・・・

自分は貧しいひとりの修行僧なので、人に与えるもの、あげるものが何もない。
だから、せめて心を温かくするような、心を安らげるような「言葉」をあげたい。

良寛和尚は、この「愛語の心」を常日頃、心がけていたので、どんな人と出会っても
やさしく接したそうです。


良寛和尚にはこんなエピソードがあります。

大人にも子供達にも人気があった良寛さんを、
快く思っていなかった人がいました。
その人は渡し舟の船頭さん。
彼は、小さい時から、ひねくれ者で嫌われ者。
とにかく良寛和尚をねたみ、「もし、良寛和尚が一人でこの舟にのったら、揺らして
和尚を川に落としてやるっ!」と思っていました。

そして、偶然にもその機会がやってきました。

良寛和尚を乗せた舟を船頭が漕ぎ、川の中ほどまで達した時でした。
船頭は、いきなり舟を揺らし、本当に良寛和尚を川に落としてしまったのです。

川に落ちた良寛和尚は、バシャバシャともがき、川の水を飲んで
溺れそうです。
船頭はそんな良寛和尚の姿を舟のうえから見ていました。

しばらくすると、自分のうっぷんが晴れたのか、溺れて死にそうな良寛和尚を
手荒く舟に引き上げました。

舟に引き上げられた良寛和尚は、水を吐き出し息を整え、やっと言葉が話せるように
なり、船頭に向かってこんなことを言った。


『あなたは命の恩人だ。私は生涯あなたのご恩を忘れない。助けてくれて、ありがとう。』


良寛和尚の言葉には、非難、中傷、攻撃的な言葉は一つもありませんでした。

日々、愛語を心がけていた良寛和尚。

自分は貧しい僧侶で贈り物をしたくても贈れない。
せめて、話す言葉だけでも、人を温かくするもの、明るくするもの、安らげるもの、
元気にするもの、勇気づけるもの、励ますもの、力づけるものでありたい・・。

川に落とされるなんてヒドイことをされたのに、和尚が言ったのはお礼と「感謝」の言葉でした。

この言葉を聞いた船頭は、心底時分の非を悔いたそうです。
その後船頭は、別人のように心を入れかえ、実際に、周りの大人達にも好かれ、
信頼される人間になったとのことです。


このエピソードを読んでいた時、思わず「すごい。なんて人なの。良寛サンって・・。」と口走ってしまいました。

船頭のしたことは、最悪の行為なのにもかかわらず、良寛和尚は、何一つ非難せず、
「たすけてくれてありがとう。」と感謝の言葉。




著者の正観さんは本の中でこんなことも言ってます。

『問題が起きた時、相手を変えるために、説得し討論をし、論理的に屈服させて時分の意見を通すことが、正しいという、「西洋的解決法」と呼ぶなら、良寛和尚のは「東洋的解決法」。
「西洋的解決方」だと、敵を作ってしまうことと、憎しみ恨みも残る。
しかし。良寛和尚の「徳」による解決方は、相手を味方にしてしまうという、根源的、根本的、
本質的解決方と思える。』






愛語のチカラ(波動)は、確実に人をやさしく包み、愛をあたえます。
自分がいつもやさしい言葉を口にすることで、周りにいる人々を幸せにします。

「愛語」を心がけていると、五戎・・・「不平・不満」・「愚痴」・「泣き言」・「悪口」・「文句」が、自分の心から無くなり、カラダいっぱいに愛を感じます。

どんな時も、どんな人にも「愛語の心」をもって接すれば、平和で幸せに過ごせるだろう・・。
そう思います。

口にださずとも、やさしい言葉(愛語)を心の中で唱えるだけでも、人生観が変わってくるような気がします。
事実、私の心の中にはポジティブな言葉の割合がどんどん増え、ネガティブな要素をもった言葉が減ってきています。



毎日、朝起きると、まず自分の細胞(カラダ)に感謝。「ありがとうございます。」
と、ひと唱える。

このひと言が今の私にとってのエネルギー。
一日を平和に過ごすためのツール。

私も、良寛和尚のような「愛語の心」を身につけるには、もっともっと自分を愛する必要があります。
まだまだ学ぶことがありそう・・・。

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